2020年11月26日(木)
第18回開高健ノンフィクション賞が決定しました
第18回開高健ノンフィクション賞は『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』(河野啓著 集英社刊)に決定しました。
集英社出版四賞2020の贈賞式。ことしは例年のような受賞者、選考委員を囲むパーティはなく、関係者、報道人のみによる贈賞式でしたが、「柴田錬三郎賞」「すばる文学賞」「小説すばる新人賞」「開高健ノンフィクション賞」各賞の選評はどの先生も非常に力がこもっていた。柴錬賞を受賞された伊坂幸太郎さんはリモート出演。
最後に講評に登壇された開高健ノンフィクション賞選考委員の茂木健一郎さんは受賞作に書かれた登山家・栗城史多と親交があったとのことで、じぶんの感じたかれの「純粋さ」にくりかえし触れ、かれの生きたネット空間との親和・違和を追ったノンフィクションの営為への熱い評価を語りました。
受賞者の河野啓氏もあいさつにたち、静かな口調で、いちどは断絶したこの登山家をその死後から再取材し、「最後の最後にかれを好きになりました」と語ったのが印象的。これからもノンフィクションを書きつづけると決意を語りました。
受賞作『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』(河野啓著 集英社刊)はこの11月26日発売です。