2023年11月27日(月)

第21回 開高健ノンフィクション賞は青島顕さんの

『MOCT(モスト)「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』が受賞 

第21回 開高健ノンフィクション賞は、現在毎日新聞東京社会部記者であり作家でもある青島顕さんの『MOCT(モスト) 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』が見事受賞されました。

MOCT(モスト)とは、ロシア語で「橋」「架け橋」のこと。ソ連と日本、二つの国のはざまで「ラジオ」を通じて夢を実現しようとした人々に光を当てる渾身作となっています。

"東側では御法度のビートルズを流した元民放アルバイトの男。戦時中、雪の樺太国境を恋人と越境した名女優。シベリア抑留を経て、迷いに迷って残留した元日本軍兵士。ソ連亡命後に帰国。ロシア語学校を開設した謎のロシア語使い・・・。
試練や制約に立ち向かった日本人を描き、ソ連の国営放送の実像に迫るノンフィクション!"

<著者プロフィール>
あおしま・けん。1966年静岡市生まれ。小学生時代に東京都へ。91年早稲田大学法学部を卒業し、毎日新聞社に入社。西武本社整理部、佐賀、福岡、八王子、東京社会部、水戸、内部監査室委員、社会部編集委員、立川などでの勤務を経て、現在東京社会部記者。共著者に『手っていう検証 安倍政治』『記者のための裁判記録閲覧ハンドブック』。本書が初の単著となる。

(集英社 『MOCT』宣伝パンフレットより引用)

第21回開高健ノンフィクション賞(集英社、一ツ橋綜合財団主催)の贈賞式は11月17日、東京・内幸町の帝国ホテルで行われました。

受賞された青島顕さんは「去年の今ごろは、本が出せるようなものを書くとは考えてもいなかった。望外な賞をいただけたという思いでいっぱいです」と喜びのコメントを寄せられています。

また、受賞された本作品『MOCT(モスト) 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』は選考委員たちからも大絶賛。

"書き手の静かな理性の膂力に触れた読み手の心は、快い驚きに満たされずにはいられない。(加藤陽子/東京大学教授・歴史学者)"

"ソ連(ロシア)の国策メディアであるモスクワ放送にかかわった日本人たちの有為転変を丹念に浮き彫りにしていて、最も好感が持てた。(姜尚中/政治学者)"


本作品は、11月24日(金)より、全国の書店やネット販売にてお買い求めいただけます。開高健ファンにも注目の一冊、ぜひお手に取って読んでみてください。

『MOCT(モスト) 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』/青島 顕
集英社刊/四六判ハードカバー/264ページ
11月24日発売、定価1,980円(税込)