茅ヶ崎市開高健記念館

茅ヶ崎市

開高健記念館

茅ヶ崎市開高健記念館についてご紹介します。

開高健が晩年過ごした邸宅を記念館として開設

「ふつう私は小説家として暮している。ここ五年ほどは湘南海岸の茅ヶ崎市である。海岸から三百メートルか四百メートルほどのところでひっそり起居している。月曜日と木曜日の夕方になると二キロ離れたところにある水泳教室へ行くために外出するが、それ以外はほとんど家にたれこめたきりである。」『国境の南』より

開高健は1974(昭和49)年に、東京杉並から茅ヶ崎市東海岸南のこの地に移り住み、1989(平成元)年になくなるまでここを拠点に活動を展開しました。その業績や人となりに多くの方々に触れていただくことを目的に、その邸宅を開高健記念館として開設したものです。

建物外観と開高健が名付けた「哲学者の小径(こみち)」をもつ庭と書斎は往時のままに、邸宅内部の一部を展示コーナーとして、常設展示と、期間を定めてテーマを設定した企画展示を行っています。

なお、夫人の牧羊子さんが亡くなられて、遺産継承者である夫人の妹の馬越君子さんが土地建物を茅ヶ崎市に寄贈されたことから、開高健記念館の管理を茅ヶ崎市が、また、展示および運営については開高健記念会が茅ヶ崎市から受託しています。

概要・アクセス


所在地

〒253-0054

神奈川県茅ケ崎市東海岸南6-6-64
Tel & Fax:0467-87-0567

開館日

毎週、金・土・日曜日の3日間と祝祭日。
年末年始(12月29日~1月3日)は休館させていただきます。 また展示替え等のため、臨時に休館することがあります。

開館時間

午前10時~午後5時00分 (最終入場は午後4時半まで)

入館料

200円、開高記念館と茅ヶ崎ゆかりの人物館の2館共通券は300円

交通

  • JR茅ヶ崎駅南口より約2Km。
  • 東海岸北5丁目バス停より約600m(辻堂駅南口行き 辻02系 辻13系)。
  • コミュニティバス 東部循環市立病院線・松が丘コース15番バス停「開高健記念館」下車すぐ。
  • 館には普通車7~8台の駐車スペースがあります。


※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入館の際は、マスク着用、検温、手指の消毒等のご協力をお願いいたします。

書斎・哲学者の小径


主人を失った書斎と書斎に通じる径(みち)


開高健が、パイプをくゆらせ、あるいはグラスを傾けながら構想を練り、また愛用のモンブランの万年筆を手に原稿に向かった書斎。壁にはイトウやキングサーモンなど自身が釣り上げた剥製、ルアーが飾られ、万年床が敷かれていた奥まった部分の壁にはアラスカの地図が貼られ、地図には夢とともに様々な書き込みがされている。

哲学者の小径を通って訪ねてきた編集者らと語りあったのもこの部屋である。キッチンからバス、トイレまでを備えた作家の城である。書斎は、在りし日のままに遺されていて、作家の息遣いまでが聞こえてくるようだ。

「悠々として急げ」が刻まれた木札。

館内の様子。開高健の写真や所蔵のルアーなどが展示されています。

記念館の中庭テラス。哲学者の小径から通じています。


開高健の愛用の品々が飾られた書斎。部屋は当時のまま保存されています。

記念館の周りを囲むように哲学者の小径(小道)が続いています。

天井の高い館内に開高健の写真パネルがダイナイックに飾られています。

※本ページ 写真撮影:すずきたけし