2025年12月4日(木)

11月26日(水)に今年度開高健ノンフィクション賞受賞の『シリアの家族』が発売

今年度開高健ノンフィクション賞受賞の『シリアの家族』が発売


第23回開高健ノンフィクション賞受賞作。内戦、政権崩壊、虐殺、難民、シリア激動の13年間を家族と共に生き延びた日本人女性写真家が、内側から描く渾身のノンフィクション。

<内容>
2011年から続く内戦で、シリア国民の4人に1人が難民となった。その一人が筆者の夫、ラドワン。シリア中部パルミラの大家族、アブドゥルラティーフ家の十二男だ。沙漠の伝統を守り続ける一家だったが、民主化運動に参加した兄弟が警察に取り締まられ、六男サーメルが逮捕された。パルミラは空爆で街の大部分が破壊され、アブドゥルラティーフ一家も、2016年に

はほとんどがトルコに逃れ、難民となった。著者は、一家を中心にトルコ南部など異郷に暮らすシリア難民を取材する。 
2024年12月8日、シリア北西部イドリブ県から進軍した反体制派によって、アサド政権が崩壊。政権崩壊から8日後、13年ぶりに祖国に立つ夫とともに、筆者はシリアへ入国する。一行は、「人間虐殺の場」と言われたサイドナヤ刑務所や、行方不明者のチラシが貼られたマルジェ広場に立ち、隠されてきたこの国の悲惨な現実と自分たちが内戦により何を失ったのかを知る。

著者

小松 由佳

略歴
1982年秋田県生まれ。山に魅せられ、2006年、世界第二の高峰 K2(8611m / パキスタン)に日本人女性として初めて登頂。植村直己冒険賞受賞。次第に風土に生きる人間の暮らしに惹かれ、草原や沙漠を旅しながらフォトグラファーを志す。
2012年からシリア内戦・難民をテーマに撮影。著書に『人間の土地へ』(集英社インターナショナル)など。2021年、山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞。